診療案内

耳、鼻、のど(咽喉)、喉頭(発声する器官)疾患のほか、口腔、食道、気管、気管支に関する異常を扱います。

(1)副鼻腔炎

副鼻腔炎
副鼻腔とは頭蓋骨の中で鼻と両目を取り囲むようにできている空洞で、鼻へとつながっています。ここで起こる炎症には急性・慢性の2種類があり、急性であれば抗生剤による治療を行います。慢性のものは「蓄膿症」と呼ばれるもので、粘り気のある緑色の鼻水が数週間以上出続けることもあります。
お子さまの場合、風邪の合併症によって中耳炎、気管支炎などとともに起こりやすい病気です。感染したウイルスが原因の病気ですので、まずは吸引して腔内を洗浄した上で投薬治療を行います。それらの処置を続けても改善が見られなければ、手術となります。

(2)アレルギー性鼻炎(花粉症)

アレルギー性鼻炎

ダニ、ハウスダスト、スギ花粉、ペットなど環境要因によって発症する鼻炎です。いまや国民の3人に1人が発症しているともいわれており、また遺伝要素もあることからお子さまに発症する可能性が高い病気です。花粉症の場合、くしゃみ・鼻水・鼻づまりだけでなく、目のかゆみや充血といった不快症状もみられます。

こちらも2種類あり、常に症状が続いている「通年性」と特定の季節に発症する「季節性」に分かれます。花粉症は季節性のものですが、どちらも抗原を取り除かない限り症状は治まりませんが、レーザー治療により症状を大きく緩和することができます。

花粉症の原因となる花粉:スギ、ヒノキ、マツ、ブナ、カバノキ、イネ、ヨモギ、ブタクサなど

目の症状

  • 目がかゆい
  • 目がゴロゴロ
  • 涙が出る
  • まぶたの腫れ
  • 目が充血する

鼻の症状

  • 鼻がムズムズし、かゆい
  • 鼻詰まりが続く
  • 鼻水が止まらない
  • くしゃみが良く出る

のどの症状

  • イガイガした感じがある

その他の症状

  • 咳が続く
  • 頭が痛い
  • 皮膚のかゆみ
  • お腹が痛い
  • 熱っぽく体がだるい

上記の症状でお困りの方は、お気軽にご相談ください。

(3)中耳炎・外耳炎

耳は「外耳」「中耳」「内耳」の3カ所に分かれます。その中で「中耳腔」と呼ばれる場所で起こる炎症を中耳炎と呼びます。
鼻風邪をひいたお子さまが、合併症として中耳炎を発症することが多くあります。そのため、一見関係ないようですが、鼻吸引を行うことで中耳炎を予防することができるのです。
診療は内視鏡で映っている映像を見ながら説明・治療が受けれます。

急性中耳炎

小児にとても多い病気で、風邪をひいたときにお子さまが「耳が痛い」というときはまず急性中耳炎を疑います。痛みだけでなく、発熱、腫れなどもみられます。

滲出性中耳炎

中耳に液体がたまった状態です。小児やご老人に多い病気なのですが、特に痛みがないため発見が遅れがちな病気です。

慢性中耳炎

中耳炎が進行し、鼓膜に穴があいて塞がらなくなった状態です。完全に治すには手術が必要ですが、手術せずに処置だけで様子を見ている患者さまもおられます。

外耳炎

耳の穴の入り口から鼓膜までの部分で細菌感染を起こし、ただれやできものができて痛みや腫れがみられるものを外耳炎と呼びます。主な原因は耳かきによるもので、一度かかると繰り返し発症することが多いのが特徴です。

(4)咽喉頭炎

のどの奥でウイルスが繁殖して発症する病気です。飲み込むときなどに、のどの奥に痛みを感じるようになります。咳、発熱、体がだるい、頭痛といった症状を併発することもあります。特に空気が乾燥する冬に起こりがちで、インフルエンザと間違えられることも多いため、自己判断は禁物です。
抗生物質や鎮痛剤などの内服治療が基本ですが、うがいによる洗浄や水分補給も重要です。
また、タバコの煙はのどの粘膜に悪影響を及ぼしますので、患者さまご本人であればもちろん、お子さまに副流煙を吸わせないよう周囲の方も禁煙を心がけてください。

(5)扁桃炎

正式には「急性口蓋扁桃炎」といいます。のどの中で細菌やウイルスを防ぐ働きをする扁桃腺が、疲労やストレスによって免疫力を失い、炎症を起こしてしまう病気です。
のどの痛みだけでなく、発熱、倦怠感、頭痛、関節痛などをともなう場合があります。そのため、食欲不振もよくみられる症状です。
治療法としては、症状に合わせて抗生物質や鎮痛剤などを処方します。
慢性化する場合もありますので、1年に4~5回も発症するようであれば手術を検討することもあるでしょう。

(6)耳垢

「耳垢を取るだけなんですけど、いいですか?」と聞かれますが、ご遠慮なくお越しください。耳垢の除去は保険診療で行うことができます。
耳垢もつまりすぎると、耳をふさいで「耳垢栓塞」と呼ばれる状態になり、耳が聞こえにくくなる難聴を引き起こします。無理に取り除こうとして耳かきで傷つけ、外耳炎になってしまうこともあります。
当院では、顕微鏡で耳の中を見ながら耳垢を取り除いていきます。ご家庭で使うような「耳かき」ではなく専用の器具を用いますので、内壁をこすることがなく痛みがありません。半年に1回といったペースで定期的に来院される方も多くおられます。

072-291-2967